Bedside Teaching
N2 washout—single and multiple breath method
堀江 孝至
1
,
石田 順治
1
,
後藤 真暎
1
,
長尾 光修
1
Takashi Horie
1
,
Junji Ishida
1
,
Masateru Goto
1
,
Koshu Nagao
1
1日本大学医学部第1内科
11st Dept. of Int. Med., Nihon Univ.
pp.629-634
発行日 1979年6月15日
Published Date 1979/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203382
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肺内ガス分布の状態が直接肺でのガス交換に重要な影響をおよぼすことは十分認識されている。この肺内ガス分布をみるための検査法が今日にいたるまで数多く考案れているが現在ではラジオアイソトープが肺機能の分野に使用されるようになり肺局所レベルでのガス分布の解析がおこなわれている。ここに述べるN2 washoutは1950年代はじめにN2メーターが導入されたことによって急速に発展した検査法で比較的安価な装置で簡単におこなえることもあり今日でも広く利用されている。検査には1回呼出法(single breath method)と連続呼吸法(multiple breath method,N2洗出法)があり,呼気ガス中の窒素ガスを指標としてその濃度を測定し肺内ガス分布障害の有無をみるものである。この検査では肺全体を1つの機能モデルとしてみており肺局所レベルでの解析はおこなえない。しかし検査法の問題点に注意しておこなえば肺内ガス分布異常の早期発見など臨床的に意味のある情報がえられ,特に1回呼出法はスクリーニング検査として意義のある検査法といえる。
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