呼と循ゼミナール
Impedance pneumography (5)—IMP法によるスパイロメトリーの臨床応用
吉良 枝郎
1
1自治医科大学呼吸器内科
pp.592
発行日 1979年6月15日
Published Date 1979/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203375
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a)定量性
前述したように,肺内気量が増加すればIMPが増大するにとが明らかになったが,次に問題になるのは当然のことながら,VTとIMPの増加分ΔZとの間にどのような相関性があるか,経時的にみてこの相関性がどう維持されるかである。
雑種成犬を麻酔し,筋弛緩剤を投与し,ボオリウムサイクルの人工呼吸器で呼吸を管理,一定の呼吸数下に50,100,…350mlとVTを変化させ,また一定のVTのもとに呼吸数をかえてこれを検討した,この結果を横軸にVT,縦軸にΔZをとって表示すると両者の間には正の直線相関があり,この相関は6時間,8時間の時間経過をみても維持されろこと,しかし個体がことなる場合は勾配が異なること,胸壁上の電極をはり変えると注意して同一場所に電極を貼布しても新たに較正カーブを作りなおすことが好ましいこと,呼吸カーブの上にのるIMP脈波をフィルターなどで除去した方がよりきれいな直線相関がえられることなどが明らかになった。
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