特集 呼吸管理 ─上級編─
EIT─electrical impedance tomography─の原理と臨床応用
宮下 亮一
1
,
小谷 透
1
1昭和大学病院集中治療科
キーワード:
EIT
,
PEEP
,
ARDS
Keyword:
EIT
,
PEEP
,
ARDS
pp.731-737
発行日 2019年7月25日
Published Date 2019/7/25
DOI https://doi.org/10.15105/CE.0000000504
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
実際の人工呼吸管理中では,血液ガス分析は換気だけでなく血流も含めたグローバルな評価法であり,放射線画像もある時点での肺の容積評価にすぎず,換気による肺内ガス分布のダイナミックな変化や急速に変化する病態を連続的かつリアルタイムにとらえることはできない.これらの問題点を背景に開発されたのが,EIT(electrical impedance tomography)である.EITは非侵襲的,継続的にリアルタイムな換気分布を表示し,局所の虚脱,過膨張を評価することができる.本邦では未承認のため普及していないが,臨床使用が開始された欧州や南米では人工呼吸中の新たな知見が得られてきている.
Copyright © 2019, Gakken All rights reserved.