Japanese
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解説
超音波心臓断層法による僧帽弁閉鎖不全症の診断
Diagnosis of mitral insufficiency by cross-sectional echocardiography
小川 聰
1
Satoshi Ogawa
1
1慶応義塾大学医学部内科
1Dept. of Med., Keio Univ.
pp.131-141
発行日 1979年2月15日
Published Date 1979/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203314
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今日M-mode Echocardiography (M-modeエコー)は,心疾患患者の日常臨床に欠くことのできない非観血的診断法として広く認められている1)。その応用範囲は,弁膜疾患,虚血性心疾患,先天性心疾患,心筋症,心膜疾患等の診断をはじめ,心機能の評価にまで及んでいる。しかしながら一方では、その技術的限界および診断基準の再評価の必要性も強調されている2)。
僧帽弁エコーは,中でもきわめて有用な情報を提供するが,僧帽弁閉鎖不全症の患者では非特異的であることが多い。臨床的あるいは左心室造影上,僧帽弁逆流が明らかに認められる症例においてさえ,僧帽弁に全く器質的異常を見い出しえない事はしばしば経験されることである。
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