Japanese
English
綜説
混合静脈血
Mixed venous blood
加藤 幹夫
1
Mikio Kato
1
1京都大学結核胸部疾患研究所臨床肺生理学部
1Department of Clinical Pulmonary Physiology, Chest Disease Research Institute, Kyoto University
pp.112-120
発行日 1979年2月15日
Published Date 1979/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203311
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PVO2の測定は,従来からFickの原理による心拍出量の測定や静脈血混合の測定をはじめとする肺内ガス交換の解析に欠かすことのできない操作であるのみならず,PVOが生体の組織全体のPO2を反映していることからwhole body oxygenationの指標となりうることから混合静脈血のガス組成を知ることは心肺不全の診断治療にとって不可欠な手段となりつつある。
また,混合静脈血の組成は組織レベルでの代謝過程を反映しており,後述のように生体の全緩衝能を評価するためには混合静脈血でのin vivo滴定曲線を得ることが必要であることも明らかにされつつある。
以下,上記2点の理論的考察に加えて臨床的に問題になる混合静派血ガス組成の非観血的測定法と、呼吸不全の病態と治療に関連したPVO2の意義に関して解説を加えてみることにする。
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