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Bedside Teaching
血液ガス−2.静脈血の混合ガス—混合静脈血のもつ意味は
Blood Gas-2:Mixed Gas in Venous Blood (Implication of mixed venous blood)
後藤 倶子
1
Tomoko Goto
1
1熊本中央病院麻酔科
1Department of Anesthesiology, Kumamoto Chuo Hospital
pp.701-705
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902124
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はじめに
肺動脈カテーテルの普及とともに混合静脈血は呼吸,循環の指標として広く使用されるようになった.混合静脈血酸素飽和度は全身の酸素需要供給バランスの指標であり,ショックや重症呼吸不全,心臓手術の管理には循環動態の指標として欠かせないモニターである.肺動脈カテーテルから得られるデータ,特に心拍出量や肺動脈圧は重症患者の体液管理や血管作動薬の目安として有用であり,測定者の技量に左右されないモニターとして使用されている.また,従来は間歇的に採血して測定していた混合静脈血酸素飽和度が持続的,光学的に測定可能となり,さらにフィラメントを応用した連続心拍出量測定が使用されるようになった.
今回,静脈血の混合ガスというテーマであり,採血による血液ガスについて触れるべきであるが,実際の診療に使用される頻度は少ないので,主として混合静脈血酸素飽和度の臨床応用について述べる.
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