Japanese
English
綜説
実験肺気腫について
On the experimental emphysema
今野 淳
1
,
白石 晃一郎
1
Kiyoshi Konno
1
,
Koichiro Shiraishi
1
1東北大学抗酸菌病研究所内科
1Department of Internal Medicine,The Research Institute for Tuberculosis and Cancer, Tohoku University
pp.828-834
発行日 1978年9月15日
Published Date 1978/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203240
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1964年Gross1)らのpapain solutionをネズミの気管内に注入することによる肺気腫肺の作製の成功は,以後の各種のenzymeによる実験肺気腫の作製と病理学的,生理学的,生化学的研究の端緒となった。この方法により,従来長い時間と低い成功率とでなされてきた各種の肺気腫作製法にかわって,短期間に確実に,しかも臨床的肺気種の病理所見ときわめて類似した病巣の作製が可能となったため,この方法によって作製された実験肺気腫についての各種の検索所見の報告が相次ぎ,ついでα1—Antitrypsinの発見とともに肺気腫の成因としてenzymeが関与するであろうとの推測がなされ,この分野からの解明がすすめられている。
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