Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
膠原病の中でも進行性全身性硬化症(PSS)の肺病変は最も高率1)に出現するといわれており,病理組織学的に,その本態が間質性肺炎,肺線維症であることが明らかにされている2,3)。しかし,Hamman-Rich4)の報告にみられるような急性の経過をとって死亡する例はまれであり,一般には臨床像においても慢性びまん性間質性肺炎に近い経過を示すものが多い。このような慢性の線維化性肺疾患においては,間質性肺炎の発症早期から肺の線維化が進行するまでの種々相に応じて,呼吸機能障害もさまざまに変化しうるものと思われる。今回検査対象としたPSS例でも,発病後1年から18年に至る経過を示しており,拘束性換気障害,拡散能低下など共通の機能障害を示す一方,障害程度はさまざまであり,安静時に低酸素血症を示す例も少数で,X線所見でも病変の分布,陰影の性状に相違がみられた。われわれは133Xeによる局所肺機能を各種疾患について測定しており5,6),すでにPSSの肺病変についても限局性ながら,換気分布,血流分布ともに下肺野において著明に低下する例が多いことを報告した7)。
The ventilatory steady state mesurement with 133Xe, using xenon lung function unit (Model 36-001, Nuclear Associate, INC.) and a large area scintilation camera (the effective field, 34cm in diameter) combined with an on-line computer system (TOSBAC 3400 Model 31) has been employed to evaluate regional pulmonary function of 13 patients with progressive systemic sclerosis (PSS).
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.