Japanese
English
Bedside Teaching
先天性Valsalva洞動脈瘤
Congenital Aneurysm of Sinus Valsalva
前田 肇
1
,
今野 草二
1
Hajime Maeta
1
,
Soji Konno
1
1東京女子医科大学付属日本心臓血圧研究所外科
1Dept. of Surgery, The Heart Institute Japan, Tokyo Women's Medical College
pp.417-423
発行日 1975年5月15日
Published Date 1975/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202762
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Valsalva洞動脈瘤は大動脈の起始部のValsalva洞に先天性あるいは後天性に組織の弱い部分が生じ,この部分が大動脈圧に耐えきれず徐々に膨隆して憩室状に突出したものである。この動脈瘤は無症状のことが多いが,いったん破裂すると大部分は1年以内に心不全を起して死亡する予後不良の疾患である。現在では内科的には治癒は望めないが,開心術により完全に治癒可能な疾患であり,早期発見,早期外科治療が必要とされる。
Valsalva洞動脈瘤破裂の歴史は,1839年のJames Hopeの報告に始まるが,本邦においては欧米諸国よりも発生頻度が高く,臨床上,解剖学上の特異性からしばしば話題となっている。そこで本稿では解剖学上,臨床上の重要点を述べ,類似疾患との混乱を整理してみることにする。
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