Japanese
English
綜説
先天性心疾患(V)—バルサルバ洞動脈瘤
Congenital Heart Disease(V):Aneurysm of Sinus Valsalva.
服部 淳
1
,
高尾 篤良
1
,
千葉 智世
1
,
今野 草二
1
,
藤村 光男
1
J. Hattori
1
1東京女子医大外科,心臓血圧研究所
1Dept. of Surg. & Heart Institute, Tokyo Women's Medical College.
pp.835-845
発行日 1960年12月15日
Published Date 1960/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200938
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
先天性のValsalva洞動脈瘤は比較的まれな疾病ではあるが一般に言われているほど稀少なものではない。1840年にThurnam1)がValsalva洞動脈瘤破裂の第1例を発表してから約100年の間にわずか18例の報告があつただけであるが,次の10年間には19例,さらに次の10年間には51例 急カーブをなして増加している。これは心臓疾患の診断技術が著しく進歩したことにもよるが,今ひとつには,近年,直視下心臓内手術の目覚ましい進歩によりValsalva〜洞動脈瘤の外科的治療2)3)4)5)6)7)が可能となつたので,早期診断が強調されるようになつたからだと思われる。
当心臓血圧研究所でも最近8例のValsalva洞動脈瘤を経験したので,これらの経験を中心として述べることにする。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.