増刊号 わかりやすいエコー法の臨床
心エコー法
疾患と心エコー図異常
先天性心疾患—短絡疾患・2(PDA,Valsalva洞動脈瘤etc)
森 一博
1,2
,
鎌田 政博
2
,
土肥 嗣明
2
1九州大学生体防御医学研究所・遺伝学部門
2岡山大学医学部・小児科
pp.186-193
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901143
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●検査の手順
本稿では,大動脈・冠動脈に関連した短絡疾患として,①動脈管開存(PDA),②心室中隔欠損(VSD)を伴うバルサルバ洞動脈瘤,③冠動脈瘻,④左冠動脈肺動脈起始症(Bland-White-Garland症候群=BWG症候群)の4疾患について記載する.VSDを伴わず単独で生じるバルサルバ洞動脈瘤は,バルサルバ洞動脈瘤全体の10%を占めるのみである.また,④は比較的まれではあるが,学童期以降に発見される例もあり(成人型),重要な疾患である.
これらの疾患の診断には,ドプラ断層法が有用であるが,断層心エコー図による形態の観察,各種ドプラ法による短絡血流の時相分析も重要である.
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