Japanese
English
特集 Fibrosing Lung Disease (FLD)
病態生理からみたFLD—形態と機能の結びつきについて
Pathophysiology of the Fibrosing Lung Diseases
大久保 隆男
1
,
高橋 寛
1
,
斉藤 芳晃
1
,
柴田 寛彦
1
Takao Okubo
1
,
Hiroshi Takahashi
1
,
Yoshiaki Saito
1
,
Hirohiko Shibata
1
1秋田大学医学部第2内科
1Dept. of Int. Med., Akita Univ. Sch. Med.
pp.19-25
発行日 1975年1月15日
Published Date 1975/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202703
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肺線維症の病態生理学的研究はHamman-Rich症候群(1935,1944)1)の特異的な病像が注目されるようになり,戦後の開花期にあった呼吸生理学を導入して急激に活発化した。すなわち,1951年にはAustrianら2)によりalveolar-capillary block症候群という病態生理学的な観点からの疾患の概念が提唱され,さらに1954年Forsterら3)4)によりKrogh法DLCO測定の改良がなされると,この面の研究は加速的になった。その後,Rough-ton & Forster (1957)5)6)による肺拡散の肺胞膜拡散と肺毛細管血内拡散の分離測定の成功によって,肺線維症の病態生理学の概念はきわめて明確となり,本疾患の診断に於ける拡散能力測定の意義は揺ぎないものになったかの感があった。
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