特集 社会医学(第4回社会医学研究会講演)
一般演題
医療機関相互の結びつきの実態について
西尾 雅七
1
,
奈倉 道隆
1
,
山下 節義
1
1京大公衆衛生学教室
pp.575-577
発行日 1963年10月15日
Published Date 1963/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202740
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近年,臨床医学の進歩はめざましく,また国民皆保険という事態の実現によって医療に関する社会的条件はいちじるしく変化したにも拘らず,わが国の医療を与える仕組みは明治以来の姿を残している。かかる状態が近代医療をすみやかにかつ効果的に国民すべてに等しくゆきわたらせるべきだという医療のあるべき姿からみて,また医療経済の面からみて,適切であるか否かを検討することが今日要求されていると考える。
かかる問題点を実証的に明らかにしようとして,昨年来,患者が発病してから治療に至る迄の医療機関の利用状況を追跡し,患者と医療機関との関係,転医の仕方等について考察を加え,昨年は患者と医療機関との関係の実態を報告したが,今日は医療機関相互のつながりの面について報告する。
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