Japanese
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講座
心臓外科とPhenoxybenzamine
Phenoxybenzamine in Cardiac Surgery
太田 喜義
1
Yoshinori Ohta
1
1国立小児病院心臓血管外科
1Dept. of Cardiovascular Surgery, National Children's Hospital
pp.495-501
発行日 1974年6月15日
Published Date 1974/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202638
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周知の如くphenoxybenzamine (POB)は交感神経α受容体遮断剤で,言うなれば末梢血管拡張剤,降圧剤である。降圧剤の種類を数え上げれば枚挙に暇が無い程多数ありながら,POBに関しては臨床応用の知見は意外と少ない。その理由は著者にも良く判らないが,従来入手が非常に困難であった事も関係していると思われる。しかし昨年来日研化学(〒103東京都中央区日本橋1-7—9)が我々の要望を容れて試供品を提供しており,今後新知見が得られる事が期待される。POBの研究,特に臨床応用のそれは,ショックの病態生理に関する研究と密接に結びついており,1968年迄の進歩の大要は"sym—pathomimeticaとsympatholytica"(三枝正裕編"ショックの基礎と臨床",真興交易出版1969,p.256)に記した。また我々のPOBに関する応用の概略も雑誌"麻酔1)"に発表したので,本文では多分に重複する所もあると思われるが,最近の著者の私見も含めてその利害得失に関して述べ,御参考に供したい。
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