Japanese
English
講座
呼吸筋の神経支配
Innervation of the Respiratory Muscle
大坂 彰
1
Akira Ôsaka
1
1北里大学医学部内科学教室
1Department of Internal Medicine, Kitasato University, School of Medicine
pp.941-948
発行日 1972年11月15日
Published Date 1972/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202431
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安静時の呼吸運動は呼吸筋である横隔膜および肋間筋が主として働くことにより営まれており,胸廓の拡大,縮少が基本となっている。呼吸筋はいずれも随意筋であり,これらの筋の支配神経は,第5脳神経から腰部脊髄神経に至るまでの多数の神経にわたっている。しかし,呼吸運動に際してはこれらの諸筋は一定の頻度をもって規則正しく律動的な収縮,弛緩を行なっているので,呼吸筋を支配する多くの運動神経は一つの中枢によりその機能が統合調整されていることが判る。
一方,呼吸中枢は生体の内外の環境の変化に応じて神経性および化学性の調節をうけ,呼吸運動を変化させることにより換気量を自動的に調節し,生体の内部環境を適正範囲内に維持している。
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