Japanese
English
特集 気道閉塞
閉塞性肺疾患の治療
Treatment of Obstructive Lung Disease
谷本 普一
1
Hiroichi Tanimoto
1
1虎の門病院呼吸器科
1Department of Respiratory Disease, Toranomon Hospital
pp.597-607
発行日 1972年7月15日
Published Date 1972/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202397
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気道の換気障害を共通の病変としながらも,閉塞性肺疾患は,気管支平滑筋の攣縮を特質とする気管支喘息から,肺弾性低下,肺胞の不可逆性破壊を基盤とする肺気腫症まで,その病変の場は気管支から細気管支,肺胞道と多岐にわたり(図1),気道閉塞の発症機構もそれぞれ異なる。したがって閉塞性肺疾患の治療にあたっては,各疾患の形態学的変化とそれによってもたらされる気道閉塞の生理学的意味を十分に把握し,それに対応する適確な処置が必要である。
閉塞性肺疾患として,慢性気管支炎,肺気腫症,気管支喘息があげられるが,最近きわだった気道閉塞症状および呼吸不全により注目されてきた慢性びまん性汎細気管支炎を加え,それぞれの形態学的病変および機能障害の特徴と,それに対応する治療対策を述べる。
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