Japanese
English
特集 呼吸器疾患の診断のロジック
閉塞性肺疾患
Chronic obstructive pulmonary (lung) disease
保坂 公夫
1
,
沈 在俊
1
,
福島 保喜
1
Kimio Hosaka
1
,
Chim Zaisyun
1
,
Yasunobu Fukushima
1
1東邦大学医学部第2内科
1Department of Internal Medicine 2, School of Medicine, Toho University
pp.917-926
発行日 1987年9月15日
Published Date 1987/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205114
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はじめに
"閉塞性肺疾患"とは外的,内的因子により気道の閉塞性換気障害(気流抵抗の増加)を示す一連の疾患群の総称である。気道閉塞は主座病変により中枢および末梢気道,さらに急性・慢性に分類される1)。しかしながら日常臨床においては"慢性閉塞性肺疾患"Chronic Obst—ructive Pulmonary (Lung) Disease2,3)と解釈するのが一般的であり,慢性びまん性の不可逆的な気道閉塞を特徴とする3)。従来COPDの範ちゅうに入るものとして慢性気管支炎,肺気腫,気管支喘息,あるいはそれを総括して慢性非特異性肺疾患が含まれているが4),慢性の気道閉塞がいったん出現すると臨床的に上記疾患は鑑別が非常に困難となる。しかしながら,現在では一般的に慢性閉塞性肺疾患とは慢性気管支炎および肺気腫の2疾患を対象に扱っている。
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