病気のはなし
慢性閉塞性肺疾患
宮内 栄作
1
,
一ノ瀬 正和
1
1東北大学病院呼吸器内科
pp.744-750
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206014
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Point
●慢性閉塞性肺疾患(COPD)は,閉塞性換気障害のある呼吸器疾患のなかで,肺気腫と慢性気管支炎を総称したものである.
●多くは,タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで,気道や肺に炎症反応が生じることに起因する.
●気管支拡張薬吸入後のスパイロメトリーで1秒率(FEV1%)が70%未満であれば,COPDと診断する.ただし,診断の確定には胸部X線検査や呼吸機能検査,心電図などによって,気流閉塞をきたす他の疾患を除外する必要がある.
●COPDの薬物治療は,長時間作用性抗コリン薬あるいはβ2刺激薬,テオフィリン製剤といった気管支拡張薬が中心となる.
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