Japanese
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特集 気道閉塞
気道閉塞の臨床評価
Clinical Evaluation of the Aairway Obstruction
長野 準
1
,
広瀬 隆士
2
Hitoshi Nagano
1
,
Takahito Hirose
2
1国立療養所南福岡病院
2九州大学医学部胸部疾患研究施設
1National Sanatorium South Fukuoka Hospital
2Research Institute for Diseases of Chest, Faculty of Medicine, Kyushu University
pp.589-596
発行日 1972年7月15日
Published Date 1972/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202396
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肺結核症が,相次ぐ化学療法の進歩と,胸部外科手術の開発とによって制圧されるようになった今日,これまでとかくおろそかにされていた気道の閉塞をともなう疾患群,すなわち気管支喘息,慢性気管支炎,慢性肺気腫などが注目を浴びるようになってきた。とくに最近公害問題によって大気汚染がやかましくなるにつれて,これとの因果関係はともかくとして,いわゆる慢性閉塞性肺疾患がにわかにクローズアップされている。また一方,呼吸機能検査法の長足の進歩が,これら呼吸器疾患の病態生理を機能面から次第に解明してきて,これらをsubclinicalの段階で把握されるようになってきた。
これらの疾患は呼吸機能の面からみると,換気のメカニクス,肺内ガス分布,拡散機能,換気—血流比,血液ガスに至るまでまことに多彩な機能障害を内包している。したがってその診断にあたっては,これらの機能障害の解析を行ないながら総合的な判断を行なわなくてはならない。しかし,この疾患群に共通してみられる気道閉塞に焦点をおくと,その臨床診断のためにわれわれが今日有している方法は,
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