Japanese
English
特集 肺気腫
肺胞孔と肺気腫
Relationship between Kohn's Alveolar Pores and Emphysema
長石 忠三
1
Chuzo Nagaishi
1
1京都大学結核胸部疾患研究所胸部外科学部
1Chest Disease Research Institute, Kyoto University
pp.593-597
発行日 1970年7月15日
Published Date 1970/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202165
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以下は,肺胞孔と肺気腫なる演題で,私どものところの岡田慶夫講師が行なった走査型電子顕微鏡的観察12)(scanning electron microscopic observation)の一部と,久野健志講師がサンフランシスコのカリフォルニア大学心臓血管研究所でDr. Staubとともに行なった人工的肺胞孔(artificial alveolar pores)に関する肺生理学的研究8)の一部とを結びつけて,肺胞孔と肺気腫との関係について考察したものである。肺生理に関する佐川講師らの仕事の一環でもある。
隣り合った2個の肺胞間に,それらに共通した細気管枝(bronchiole)を介しての間接的な交通路があるほかに,いわゆる肺胞孔(alveolar pores)を通じての直接的な交通路があることを初めて指摘したのは,H.Kohn4)7)である。1881年から1893年にかけての頃のことである。
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