Japanese
English
臨床
気道拡張剤
Bronchodilator
藤本 淳
1
,
越智 規夫
1
,
田辺 玄三
1
,
外村 舜治
1
,
一之沢 昭夫
1
,
山林 一
1
,
高橋 久雄
1
,
保田 淳
2
Kiyoshi Fujimoto
1
,
Tadao Ochi
1
,
Genzo Tanabe
1
,
Shunji Tonomura
1
,
Akio Ichinosawa
1
,
Hajime Yamabayashi
1
,
Hisao Takahashi
1
,
Atsushi Yasuda
2
1大阪府立成人病センター
2西淀病院内科
1Center for Adult Diseases, Osaka
2Department of Internal Medicine, Nishiyodo Hospital
pp.295-299
発行日 1968年4月15日
Published Date 1968/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201886
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はじめに
気道における疾患として気管支喘息,慢性気管支炎および慢性肺気腫がとりあげられるようになり非特異性肺疾患として定義された。これらの疾患は肺機能検査の面では,気道の閉塞性障害を呈する点でまとめることができる。臨床面では,気道の閉塞性障害を除去することを一つの目標として治療が行なわれ,気道拡張剤が治療薬として主役を占めている。このさいの治療方針は簡明でかつ実際的といえるが,これら疾患を病態生理学的に分析し,さらに薬剤効果判定などを試みようとすると検討すべきことが残されていることを痛感する。本誌1月号の綜説でも滝島博士によりbronchoconstrictionの問題がとりあげられていたが,bronchodilatorがこの機作に対して拮抗的に作動しているとは明確にいえないことに気付かれるであろう。臨床的に気道拡張剤として使用されているものは患者の主訴を目標としている点が多く,判定にも考慮すべき問題がある。今回は気道拡張剤を使用するにあたってどのようなことが考慮されるべきかをとりあげてみたいと思う。なお,われわれは気道拡張剤効果の判定に呼吸抵抗計を用いることを実施しているのでこの点にもふれたいと思う。
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