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講座
換気・血流分布(VA/Q) 1.理論—VA/Q均等な肺胞スペースでのガス交換
Ventilatiol-perfusion relationships (Theory)
横山 哲朗
1
Tetsuro Yokoyama
1
1慶応義塾大学医学部内科学教室
1Dept. of Medicine, School of Medicine, Keio University.
pp.389-394
発行日 1966年5月15日
Published Date 1966/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201589
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I.ガス交換——換気と血流
生体が,そのおかれた環境において生存してゆくためには,肺においてガス交換が円滑に行なわれなければならず,そのためには,適当量の換気と肺血流とが維持されていなければならない。このことは今日では当然の常識である。
さて,ここで,適当量の換気と肺血流という漠然とした表現をあえて試みたが,これは換気量が適当であり,肺血流量が適当であればよいというだけではなく,換気量と肺血流超との量的関係もまた適当でなければならない。本稿では"適当な"とは量的にどうであればよいか,あるいは,どれほどでなければならないかという点に焦点をしぼってみたいと考える。筆者は最近「医学のあゆみ」に「換気・血流分布関係——その意義と障害」と題して数式を用いないで説明を試みたので,ここでは,あえて数式にもとついて量的にその必然性を論じてみたいと思う。
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