Japanese
English
装置と方法
インピーダンス・スパイログラフィーによる肺・胸廓粘弾性の分離測定
Measurement of Compliance and Viscous Resistance of the Thorax-lung System by Using Impedance-spirography.
大久保 隆男
1
,
滝島 任
1
,
中村 隆
1
Takao Okubo
1
,
Tamotsu Takishima
1
,
Takashi Nakamura
1
1東北大学医学部中村内科教室
1The 1st Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Tohoku University.
pp.55-60
発行日 1965年1月15日
Published Date 1965/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201404
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はじめに
表題のインピーダンス・スパイログラフィー(impedance spirography)(仮称)は換気変化を電気的impedanceの変化として取り出すスパイログラフィーをいうのではなく,"いわゆるim—pedance"を気道に付加して行なうスパイログラムの分析法であることを初めに明確にしておく必要があろう。本法に似た抵抗負荷スパイログラフィーは1950年にTiffeneau1)が,calibre bron—chique fonctionelleとして気道に種々の抵抗を持つ細管を負荷して,気道の機能的内径を求めようと試みたことに始まる。しかし本法は理論的欠点と実施の繁雑さとを伴うために広く実施されるには到らず,その後あまり意義ある発展を見ないままに経過してきたが,1963年春,私共2)とMcllroyら3)とによりほぼ同時に方法は異なるが気道に抵抗を負荷して肺・胸廓系の粘性抵抗,コンプライアンスを分離して測定する原理と測定結果が示された。さらに私共はコンプライアンスを負荷する方法をも含めてインピーダンス・スパイログラフィーという名称をこれら負荷スパイログラフィーに対して与えることを提示した。
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