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文献抄録
Dornaseのエロゾル—Cliffton, E. E..&Grossi, C. E.:Cancer 14(2):414〜420, March-April 1961./悪性円形肺病巣—Dtsch. med. Wschr.86(13):576〜579, März 31, 1961.
Pancreatic desoxyribonuclease aerosol in treatment of bronchopulmonary complications and tracheitis sicca./Herink, M.&Linder, F:Zur Diagnostik und Prognose der malignen Rundherde in der Lunge.
pp.576,595
発行日 1964年8月15日
Published Date 1964/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201349
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- Abstract 文献概要
胸部手術のあと気管支分泌物・無気肺・気管支肺炎などがよく合併するが,そうかといつていちいち気管送管で吸出すことも患者にしてみれば厄介な話である。それで酵素で溶かして治そうという試みがあり,トリプシン・キモトリプシン・パリダーゼ等が実際に用いられている。しかしこれらは局所または全身作用がつよく,抗ヒスタミン剤を用いてさえも無理なところがある。膵デスオキシリボヌクレアーゼ(dornase)はこの点ですぐれている。著者は100,000単位を2〜5ccに溶いてネブライザーで噴霧した。IPPB装置を用いるのが一番よい。著者の実施例は術後の急性気管肺合併症336例であるが,1例のみ刺激作用つよく途中中止,1例悪心嘔吐を見たのみで,他には副反応がなかつた。無気肺,気管支肺炎124例では48時間以内に症状全く消褪92例,改善23例で,無効9例(7%)。何れも中等症以上の重症度である。1葉全面的無気肺の90%は48時間で全治する。肺切後の重症無気肺でも90%が奏効した。症例が示説されている乾性気管支炎気管炎108例は開始15〜30分で軽快し,24時間で全く治療した。3日以上というのは稀。
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