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文献抄録
Straight back syndrome—Rawlings, M. S.: Dis. Chest 39(4):435〜443, April 1961./Respiratorの自動制御—Stephenson, S. E. Jr. ;Young, W. ;Montgomery, L. H. &Batson, R. :Dis. Chest. 39(4):363〜371, April 1961.
Straight back syndrome:a new heart disease./Physiologic autocontrol of mechanical respirators.
pp.532,544
発行日 1962年8月15日
Published Date 1962/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201118
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- Abstract 文献概要
漏斗胸のような胸廓異常では,まずその前後径が小さく,従つて心臓が横に拡大したようになる。また,大血管が捻転屈曲して心雑音を発する。つまり心臓に器質的変化のないいわばpseudoheart diseaseを呈する。ここで新に取り上げたstraight back syndromeもその一種で,真の心疾患とまちがわれる。前後径短縮の有無を確めうる側面撮影で真の心肥大が見かけ上の拡大から判定しうる。側面像では胸骨後部の空間は胸廓の形状・吸気の程度で変り,また心前脂肪織の量で変る筈であるがこの胸骨後部の空間が全くなくなつた状態が straight back syndromeである。軽症では捻転による雑音はあるが,心拡大は見えない。やや重症になると心底に軽度の鋭い収縮期末期の雑音をきく。この程度のものが多い。雑音部で肺血管コーヌスが胸骨後部につき出している像を見る。胸椎が真直ぐ(生理的彎曲がない)で彎曲のない直線像である。著者はこうした症例12例を得て,雑音の生ずる機危を考察した。肺動脈のみでなく,大動脈も弧部で捻転し雑音を発しうる。大動脈は胸椎の真前を走下し,正常人と異り正中線上にあることが多い。しかし雑音の生ずる真の原因は明かでない。
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