Japanese
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講座
肺胞気
Alveolar Air
横山 哲朗
1
Tetsuro Yokoyama
1
1慶応義塾大学医学部内科学教室
1Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University.
pp.499-505
発行日 1963年7月15日
Published Date 1963/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201226
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I.はじめに
肺胞気の組成を知ろうという肺生理学者の願望は,肺におけるガス交換のメカニズムが論じられるようになつた19世紀の後半から現在にいたるまで,幾多の変遷を経ながら受けつがれ,いまだに大きな研究テーマとして残されている。しかし,未解決とはいいながら,ガス分析技術の進歩は実に目覚しいものがあり,また理論的な取扱い方法も実に長足の進歩を遂げたので,1世紀前の肺生理学者の論争の内容と今日われわれがとりあげている問題とは,かなりの相違があるのは当然のこととは云え,肺胞気に関する研究方法と理解は,まさに肺生理学の歴史を物語つているとさえ思われるのである。
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