Bedside Teaching
Flail Chest
稲田 豊
1
,
高橋 敬蔵
1
,
岩堀 嘉和
2
Yutaka Inada
1
,
Keizo Takahashi
1
,
Yoshikazu Iwahori
2
1昭和大学医学部麻酔科学教室
2昭和大学医学部外科学教室
1Department of Anesthesiology, Showa University, School of Medicine
2Department of Surgery, Showa University, School of Medicine
pp.935-940
発行日 1971年11月15日
Published Date 1971/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202325
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はじめに
米国では,Flail chestによって特徴づけられる重症胸部外傷は,最近次第に重要になりつつある問題の1つであるが,本邦ではその報告が少ない。著者らは過去5年間に,頭部外傷443例,頭部外傷に他の部位の損傷を合併したもの149例,刺創および腹部打撲のみのもの37例,計629例に救急医療を施したが,胸部外傷は,頭部外傷に他の部位の損傷を合併したもの149例中34例において認められ,中6例は,重篤で多発性骨折が1側または両側に存し,Flail chestがありしかも奇異呼吸や肺挫傷も伴っていた。なお,これらの症例は全て交通外傷であった。Flail chestの代表的な症例を1例挙げ,文献的考察を加えてみたい。
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