Japanese
English
症例
大動脈洞動脈瘤の剖検例—先天性および梅毒性洞動脈瘤
Aneurysm of the Aortic Sinus:Report of Two Autopsy Cases
土川 伍朗
1
,
里館 良一
1
,
村岡 正規
2
,
柳澤 融
3
Gorō Tsuchikawa
1
,
Ryoichi Satodate
1
,
Masanori Muraoka
2
,
Tōru Yanagisawa
3
1岩手医科大学第2病理学教室
2岩手医科大学瀬田外科教室
3岩手医科大学放射線医学教室
1Dept. of Pathology II, Iwate Medical College.
2Dept. of Surgery Ⅰ, Iwate Medical College.
3Dept. of Radiology, Iwate Medical College.
pp.549-552
発行日 1965年7月15日
Published Date 1965/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201474
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I.緒言
大動脈洞動脈瘤は1840年Thurnam14)によって初めて報告され,Smith10)は8,138剖検例中に7例を,またSnyder11)らは5,896剖検例中に2例をみているにすぎない。さらにSnyderらの集計によると大動脈に発生する動脈瘤中大動脈洞に発生する頻度は0.93%である。本邦では榊原,今野5,6)らの詳細な報告がある。近年心疾患の診断法,心臓外科の進歩とともに大動脈洞動脈瘤に接する機会も多くなってはいるが,いまだ比較的稀な疾患とされ,その形態発生については多くの興味がもたれている。
著者らは先天性洞動脈瘤と梅毒性洞動脈瘤の各1例に接したのでこれを報告する。
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