Japanese
English
方法と装置
ラジオアイソトープによる新しい血流速度測定器の考案
A new type of apparatus for measuring speed of blood stream by means of radioisotopes
井口 潔
1
,
中島 喜夫
1
,
師井 庸夫
1
K. Inokuchi
1
,
Y. Nakashima
1
,
Y. Moroi
1
1九州大学医学部友田外科教室
1Dept. of Surgery, School of Medicine, Kyushu Univ ersity.
pp.905-910
発行日 1959年10月15日
Published Date 1959/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200823
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I.緒言
近時,麻酔学,化学療法の発達に伴い,かなり大きな侵襲の手術でも安全にこれを行いうるようになつたが,殊に血管吻合,血管移植術,又は体外循環路の設置等を行うことの多い心臓血管外科に於いては,特に血行動態の病態生理の知識は重要である。血行動態を知る上に最も重要な事項は,血流速度測定に関するものであるが,従来行われてきた方法で生体の一定局所の血流速度を測定する方法は,動物実験に終始している場合が多く,臨床的に応用可能でしかも精度の高い血流速度測定法に関しては,我々の要求を十分満すべぎものがない現状である。かかる見地に於いて,私はラジオアイソトープを使用し,しかも臨床応用可能な測定法に関して独自の立場から新しい試みを行つたので,その大要を報告する。
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