Japanese
English
症例
腹部大動脈狭窄症の1例
A Case Report of Coarcta of The Abdominal Aorta
香取 瞭
1
,
渡部 哲也
1
,
鈴木 敏夫
1
,
渡辺 達三
1
,
宮沢 光瑞
1
,
大原 到
2
,
坂井 毅
2
Ryo Katori
1
,
Tetsuya Watanabe
1
,
Toshio Suzuki
1
,
Tatsuzo Watanabe
1
,
Kozui Miyazawa
1
,
Itaru Ohara
2
,
Takeshi Sakai
2
1東北大学医学部中村内科教室
2東北大学医学部桂外科教室
1The Medical Clinic of Nakamura, Tohoku University School of Medicine
2The Surgical Clinic of Katsura, Tohoku University School of Medicine
pp.515-518
発行日 1959年5月15日
Published Date 1959/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200774
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大動脈狭窄症に関するAbbott1)の文献的統計資料によれば既に1791年Parisによる最初の記載が見え,爾来幾多の報告を加えて1928年迄に200例を数えている。その後も本症は内外に可成り多くの例が見られ,現今さして稀な疾患とは考えられていない2)。しかしながら,その大部分は所謂大動脈峡部狭窄であり,それ以外の部の狭窄は異例に属するものとされている3)。殊に狭窄が腹部に存するものについては極く少数の報告を散見するに過ぎない。われわれは最近この稀有な1例を経験し,更に大動脈造影法によつて狭窄の部位を適確に証明し得たので,術前診断の確定した本邦最初の症例として報告する。
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