Japanese
English
方法と装置
合成樹脂による冠血管系鋳型標本の作成法
A method of making a cast about coronal in synthetic resin.
吉村 正也
1
,
井上 満
1
,
松島 良雄
1
,
吉沢 繁男
1
,
宮内 輝夫
1
,
八田 永
1
,
野添 昇
1
Masaya Yoshimura
1
,
Mituru Inoue
1
,
Yoshio Matushima
1
,
Sigeo Yoshizawa
1
,
Teruo Miyauti
1
,
Hisashi Hatta
1
,
Noboru Nozoe
1
1国立埼玉療養所
1Saitama National Sanatorium
pp.699-704
発行日 1957年10月15日
Published Date 1957/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200541
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近時循環系の疾患中,冠血管系の病変が注目され,又心筋障害に対しても従来主として物理学的検討をうけていたものが近年生化学的に研究されて来ている。冠血管系を形態学的に追究することはこれらの諸問題解決の基礎となるもので,多くの人達1)2)3)4)5)6)が種々の方法によつて,冠動脈間の吻合の存在,太さ,或いは心内交通枝の発見等,幾多の輝かしい解剖学的業績を生み,現今では冠動脈は終末動脈であるということは否定せられている。
一般に血管系統の形態学的検索には多くの方法があるが,血管腔内に金属,合成樹脂7)8)9)10)を注入し,鋳型標本を作成して検討する方法は立体的にその形態を研究する場合極めてすぐれている。吾々は気管支動脈系の形態学的研究にかかる方法11)を用いたのであるが,その手技と経験を基にして,冠血管鋳型標本を作成したので,その作成方法を詳述する。
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