座談会
ハート・アタツク—治療を中心に
上田 英雄
1
,
相沢 豊三
2
,
日野原 重明
3
,
加藤 義夫
1
,
木本 誠二
4
,
小林 太刀夫
4
,
村上 元孝
5
1慈大
2慶大
3聖ルカ内科
4東大
5群大
pp.247-254
発行日 1957年4月15日
Published Date 1957/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200485
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上田 このごろ,狭心症,心筋梗塞,急性心臓死(ポツクリ病),ペニシリン・シヨツクなどが社会的問題となつています。救急的の立場で,一般社会人は「心臓が急に弱る」ということを心配しその予防や治療薬を考えています。実地医家としてもテオコリン,テラプチク,ネオフイリン……などの薬の使い分けが問題になつて来ております。今日は近来増加している狭心症,急性心臓疾患の治療について,内科的な立場と外科的な新らしい立場から,話を進めたいと考えます。
さて,所謂急性心臓発作には心臓自身が弱つた場合と,末梢血管の弛緩と循環する血液量の減少を原因とするシヨツクの場合とがある。シヨツクの救急療法としてペニシリン・シヨツクの治療を例に上げますと,先ずアドレナリンを注射し,それからネオフイリン,フエニレフリンなどを使う。第二段階の処置として加藤先生は最近テラプチクを使われたそうですが,その御経験を皮切りの意味でお話し下さい。
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