座談会
第20回日本循環医学会総会を語る
小林 太刀夫
1
,
村尾 覚
2
,
大島 研三
3
,
笹本 浩
4
,
上田 英雄
5
1東大
2東大美甘内科
3日大
4慶大
5慈大
pp.622-629
発行日 1956年8月15日
Published Date 1956/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200405
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上田 今日は第20回日本循環医学会総会のいろいろな研究発表についての感想を述べ合うという集まりであります。今度の会は九大の貫文三郎薬理学教授が会長で循環器学会を運営されたのですが,出題の演題は466題という尨大な数であつたり,それからこれを3会場に分けて而も特別講演を入れますと,4会場に分けて総ての人に話させたという初めての試み等について実際に講演を聴いた者の立場として皆様の御意見を聴きたい。恐らくそれは皆様も同じと思いますが,私は特別講演は或る程度聴いたのですけれども,他の会場の演題については一々聴くことは出来なかつたのです。そこで自分の聴かれたことで印象に残つたことを初めに話して頂こうと思います。初めに学会の雰囲気というようなことで笹本君何か感想を言つて下さい。
笹本 矢張今上田さんが言われたように一寸聴き難いことがありましたね。同時刻に3会場で行われておるということが問題だと思うのです。しかし各会場に時々顔を出した限りでは質問も余り活発じやなかつたのでないですか,3日目位はどうしても多少調子が落ちてくるが,もう一つはこういう風に演説を大きな内容によつて,大きな項目に分けて分配されたことは非常によかつたと思うのですが,その代り聴く方ではプログラムでスケジユールを立てて何時からどの会場ということに絶えず気を使わなければならないということですね。
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