カンファレンス
第7回呼吸・循環談話会
相沢 豊三
1
,
長谷川 恒雄
2
,
上井 巖
3
,
青木 龍夫
4
,
ト部 美代志
5
,
戸木田 菊次
6
,
小林 太刀夫
7
,
笹本 浩
8
,
渡辺 英子
9
,
揚 俊哲
10
,
渡辺 弘
3
,
和田 知雄
10
,
三戸 粲
11
,
藤本 淳
12
,
細野 清士
10
,
斎藤 十六
13
,
曲直部 寿夫
12
,
佐藤 孝
14
,
勝原 幾視子
15
,
水野 明
3
,
中村 和之
16
,
小野 一男
17
,
五島 雄一郞
18
1東邦大学医学部
2東邦大相沢内科
3東大木本外科
4東邦大相沢内科
5金大
6東邦大(藥理)
7東大(美廿内科)
8慶大(内科)
9東京女子医大三神内科
10慶大内科
11大阪医大原内科
12阪大第一外科
13千葉大学
14慶大石田内科
15東京女子医大榊原外科
16千葉大学斎藤内科
17岩手医大
18東邦大
pp.372-382
発行日 1954年11月15日
Published Date 1954/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200189
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.脳循環の動的検索
Kety等のN2O法の普及により脳の病態生理はこの面より広汎に解明されつゝある。然し乍ら更に詳細に病態を掌握する為には,負荷試験を行つて脳循環諸量の変動を動的に観察する必要があると思われる。我々は脳血管系疾患を有する諸患者について,5%CO2吸入時,薬剤による急性血圧下降時の脳循環諸量の変動を測定した。この中,最も著明な変化を来すのは脳頭し管抵抗で各疾患群により特異な反応を示しこれをCerebrovascular rea—ctivityとして注目した。更に脳血管抵抗上昇の因子を機能的なものと器質的なものとに分析し得ることと推察し,同時に角膜脈波より綱膜血管反応を測定し脳血管反応との間に興味ある知見を得た。100%O2吸入応用についても検討を加えた。以上より脳血管の病態を掌握するにはCerebro vascular reactivityの検索が必要であると思う。
相沢1)ちよつと追加中し上げますが,大体Kety法による脳循環の研究即ち,各疾患,殊に脳の血管系疾患の循環状態についての検索形態は,大体総論を終えんとして,各論に入りつゝあるようでございます。只今演者の述べたCO2吸入による脳の血管の反応状態,あるいは血圧下降剤などの薬剤に対して脳循環がどういうふうに変化するかというような,動的観察は現在進んである脳循環研究の一断面を示したものと云つてよいのであります。
Copyright © 1954, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.