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Ⅰ.緒 言
肺循環系にあずかる血管内容積が真の肺血量であるが,従来まで一般にいわゆる肺血量測定はHamilton-Stewart1)2)4)の原理,公式に従い,Ebert等7)8)の方法に準拠して行われている。故にいわゆる肺血量は実際の肺血量の他に左心,大動脈系の一部の血液量も含まれる。又平均肺循環時間も右心より左心までの循環時間より延長する。これらのEbert法の欠点をなくす目的で経皮的左房穿刺法16)25)28)32)によるtesting pointの是正,放射性同位元素を色素の代りにIndicatorとして用い平均肺循環時間18)34)を求める様になり,著者はさきに放射性同位元素Ⅰ131を用い右心左心間の循環時間を求め,Stewartの式から肺血量を算出し,この値がほぼNewman11)の理論的肺血量F/λと一致することを見た36)。
しかし左房穿刺法やIsotopによる循環時間測定は技術的,時間的に煩雑であり,従来の色素のみによる肺血量測定でも或る疾患群に対する比較検討の点からは差支えない。そしてHamilton—Stewart法による肺血量とNewmanのF/λとを求め,両者の差異,変動から真の肺血量以外の諸因子を各種心臓弁膜症について検討した。
The pulmonary blood volume (P. B. V. ) was measured by T1824 and was calculated from Stewart's formula in 28 patients with vulvular heart diseases.
1) The cardiac output was normal or decreased in mitral stenosis, but after operation in was slightly increased.
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