巻頭言
医学教育の問題
小林 太刀夫
1
1東京大学医学部
pp.399
発行日 1956年5月15日
Published Date 1956/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200365
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医学の分化が進むにつれ,われわれ個人の関与する領域が次第に狭ばまつてきた。自分の専問とする領域においてさえ,まごまごしていると取残されそうである。まして循環・呼吸・消化・泌尿・神経・内分泌・感染・化学療法など広汎な分野をもつ内科学,更に医学全般となると,個人の知識が浅薄となつてきたことは否定し得ない事実である。
こうなつてきた時,医学教育特に臨床教育をどうやるか,学生にどこまで教えるか,例えば心肺機能についてはどこまで教えるか,ということは重大な問題である。
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