Japanese
English
方法と裝置
人工腎臟について
Artificial Kidney
大島 研三
1
,
加藤 健三
1
Kenzo OSHIMA
1
,
Kenzo KATO
1
1東京大學美甘内科
1Department of Internal Medicine, Tokyo University
pp.40-44
発行日 1953年3月15日
Published Date 1953/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200073
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腎機能が生命保持の上に極めて重要なことは改めて論ずる迄もなく,我々も屡々經驗する所である。突然無尿を來し,それが不幸にして短時日に恢復することなく5〜6日以上續くときは豫後は全く不良であり,しかも有效確實な對策は殆どない。勿論原則的に定められたいくつかの手段をつくしてはみるが,急性無尿症の經過を確實に好轉せしめることを期待することは出來ない。かかる必然的に致命的となる状態に對し,人工的に腎がとりつけられたならばという考えは多年の宿望であつたが,今世紀初頭以來のAbel et al, Thal—heimer, Murray, Kolff等の異常な努力と近代工業の進歩と相俟つてその成果は大いに擧り,歐米では既に人體に應用し得る域に達し,臨床報告の數も次第に多く齎されるに至つた。本邦では現在までのところかかる研究は全くみられぬが,必ずや近い將來においてその出現が期待されるから以下簡單に人工腎臓の概略を紹介する。
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