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特集 環境因子と呼吸器疾患
環境因子と呼吸器悪性腫瘍
Environmental Factors of Thoracic Malignancies
森瀬 昌宏
1
,
長谷川 好規
1
Masahiro Morise
1
,
Yoshinori Hasegawa
1
1名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学講座呼吸器内科学分野
1Department of Respiratory Medicine, Nagoya University Graduate School of Medicine
pp.963-968
発行日 2014年10月15日
Published Date 2014/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200014
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はじめに
呼吸器悪性腫瘍のうち,肺がんはがんの部位別死亡数において男性1位,女性2位を占める(2012年人口動態統計).肺がんに関して,最も重要な環境因子は喫煙であるが,その他の環境因子についても様々な研究がなされている.また,悪性胸膜中皮腫の本邦における死亡数は男性約1,000名,女性約250名となっている(2011年度)1).悪性胸膜中皮腫の主な病因である石綿(アスベスト)の使用については,本邦では,2004年より重量の0.1%を超えてアスベストを含有するすべての物の製造,輸入,譲渡,提供,使用が禁止されているが,今後も悪性胸膜中皮腫患者は増加すると予想されている.本稿では呼吸器悪性腫瘍の代表的疾患である肺癌と悪性胸膜中皮腫に関連する環境因子について述べる.
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