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特集 高血圧治療ガイドライン2014を考える
家庭血圧の評価と血圧分類
Evaluation of Home Blood Pressure and Classification of Blood Pressure
星出 聡
1
,
苅尾 七臣
1
Satoshi Hoshide
1
,
Kazuomi Kario
1
1自治医科大学循環器内科
1Division of Cardiovascular Medicine, Department of Medicine, Jichi Medical University School of Medicine
pp.620-626
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102511
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はじめに
2013年から2014年にかけ,各国の高血圧ガイドラインが改訂された.2013年の,ヨーロッパ高血圧・心臓病学会(ESH/ESC)ガイドライン1),2013年末には,米国より,ようやくJoint National Committee(JNS-8)が発表された一方で2),ほぼ同時期に,アメリカ心臓病学会3),さらにはアメリカ高血圧学会・国際高血圧学会の合同ステイトメント4)と合わせて3つのガイドライン(ステイトメント)が発表されている.本邦においても,2014年4月に高血圧治療ガイドラインが5年ぶりに改訂された.本稿での,家庭血圧の評価,いわゆる診察室外血圧の評価に関しては,ヨーロッパおよび本邦のガイドラインでしか触れられておらず,米国の3つのガイドラインにおいては,診察室外血圧に関しては,別の議論になるということで全く関知していない.したがって,本稿では,昨年発表されたESH/ESC高血圧ガイドラインと本邦のガイドラインを比較することを主体に記述する.診察室外血圧の有用性というのは明らかであり,特に本邦のガイドラインの改訂においては,この領域は様々なエビデンスや各国のガイドライン,または本邦の社会状況を踏まえて行われており,より臨床に即した改訂になった.
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