Q&A
家庭血圧測定の指導とその評価は.
島田 和幸
1
1自治医科大学・循環器内科
pp.2044
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901244
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A 家庭血圧測定の指導を患者に行うときは,非常に神経質な人やノイローゼ傾向の患者は,むしろ対象にしないほうがよい.ある程度の知能と理解力,目的意識を持った人であることが望ましい.老人や身体的な障害のある患者は,自己測定は困難である.
患者には,収縮期,拡張期血圧,心拍数の概念と,これらは時間変化するものであること,およびカブを正しく装着することの重要性を教える.1日の一定の時刻(できれば午前中)に連続2回測定させる.聴診法の場合は,できればY管を用いて,患者と同時に聴診し,コルトコフ音の聞き分け方を指導する.測定は,少なくとも安静5分後に,リラックスした坐位で腕を適切な位置に保って行う.心拍数も自動でないときは自分で数える.時々,自己測定が正確に行われているかチェックする.得られた血圧値の評価は,必ず医師に仰ぎ,降圧療法の方針について自己判断はさせない.
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