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Current Opinion
PCIかCABGか内科的療法か―内科の立場から
Revascularization Strategy for Coronary Artery Disease, in Comparison among PCI, CABG and Medical Therapy
中川 義久
1
Yoshihisa Nakagawa
1
1天理よろづ相談所病院循環器内科
1Department of Cardiovascular Medicine, Tenri Yorozu Hospital
pp.284-288
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102434
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虚血性心疾患の治療方法は,薬物治療をベースとして冠動脈の血行再建を図ることが本質となる.この冠血行再建法は,循環器内科医が行う経皮的冠動脈インターベンション治療(PCI)と,心臓血管外科医が行う冠動脈バイパス術(CABG)の2つがある.
従来から,左主幹部疾患と3枝疾患においては,CABGが標準的治療として推奨されてきた.これは,PCIには再狭窄という大きな問題があったからである.バルーンのみで血管を拡張する方法では,50%近い高い再狭窄率と施行直後の急性冠閉塞の発生があった.BMS(bare-metal stent)を用いてのPCIは,急性冠閉塞を激減させ,再狭窄率も半分程度に減少させた.BMSは再狭窄の頻度を低下させたが,一部の患者では再狭窄が難治性となり短期間に再治療を繰り返す場合もあった.この問題を克服するために薬物溶出性ステント(DES:drug-eluting stent)が開発され,現在は中心的に用いられている.
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