Japanese
English
Bedside Teaching
呼吸器疾患とSIADH
Respiratory Diseases and SIADH
四十坊 典晴
1
Noriharu Shijubo
1
1JR札幌病院呼吸器内科
1Department of Respiratory Medicine, JR Sapporo Hospital
pp.561-566
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102239
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はじめに
syndrome of inappropriate secretion of antidiuretic hormone(SIADH)は1957年にSchwartらにより初めて報告された症候群である.SIADHは抗利尿ホルモン(ADH:バゾプレシン,AVP)不適合(または不適切)分泌症候群(ICD-10コードでは不適合を採用)と訳されているが,最近,AVP分泌過剰症とも別称されている.SIADHの機序はAVPの分泌過剰により,腎集合管で水の再吸収が亢進し,水利尿の抑制を来した結果,体液に水が過剰に貯留して希釈性の低ナトリウム血症を呈する病態であり,その臨床兆候は低ナトリウム血症に由来する.本稿では,AVPの作用機序,SIADHの診断と治療,小細胞肺癌に伴う低ナトリウム血症の問題点,治療薬としてのAVP受容体拮抗剤の可能性に関して解説する.
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