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あとがき
橋本 修
pp.392
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102209
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本号の特集「薬剤性肺障害の臨床」は,薬剤性肺障害の臨床病型・発症機序,薬剤性肺障害の診断,薬剤性肺障害CT画像診断のポイント,急性の経過を呈する薬剤性肺障害,抗悪性腫瘍薬による薬剤性肺障害,抗リウマチ薬による薬剤性肺障害,などの最新の話題について執筆して頂いた.
日本呼吸器学会は,2006年に「薬剤性肺障害の評価,治療についてのガイドライン」を,厚生労働省は「重篤副作用疾患別対応マニュアル」を発刊し薬剤による肺障害の認知と診断の向上に努めてきた.その後,2012年に改訂版「薬剤性肺障害の診断・治療の手引き」が発刊された.この間に,分子標的薬で治療される悪性腫瘍症例の増加に伴い,分子標的薬による肺障害症例が増加し,その臨床像も間質性肺炎,肺障害,肺胞出血,血管炎,など多彩なパターンを呈する.また,新規抗リウマチ薬による肺障害,TNFα阻害薬などの生物学的製剤投与に伴う感染症の発生が増加し,呼吸器科医のみならず,各専門領域の医師が薬剤性肺障害や感染症の発生に細心の注意を払うようになった.
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