Japanese
English
連載 呼吸器診療での肺機能検査の必要性とその活用・5
換気・血流不均等およびクロージングボリューム
Ventilation-perfusion Inequality and Closing Volume
桑平 一郎
1
,
永井 明日香
1
,
海老原 明典
1
Ichiro Kuwahira
1
,
Asuka Nagai
1
,
Akinori Ebihara
1
1東海大学医学部付属東京病院呼吸器内科
1Department of Pulmonary Medicine, Tokai University Tokyo Hospital
pp.495-501
発行日 2012年5月15日
Published Date 2012/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101959
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はじめに
健常人でも,重力の影響や解剖学的構造により換気と血流は不均等に分布する.疾患になれば不均等性が一段と増大し,換気血流比不均等の結果,ガス交換障害が招来され低酸素血症が生じる.換気血流比の不均等を検出する方法として,歴史的には多種不活性ガス洗い出し法(multiple inert gas elimination technique;MIGET)が重要となるが,現在日常臨床検査の一環として施行する施設はないため,残念ながら名前のみの紹介にとどめる.
本稿では,まず換気・血流不均等の考え方とVA/Qラインについて概説し,臨床検査として実際に行う肺内ガス分布とクロージングボリュームの測定について,臨床的意義に触れながら解説したい.
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