Japanese
English
綜説
肺移植の課題と展望
Problems and Perspectives in Lung Transplantation
岡田 克典
1
,
近藤 丘
1
Yoshinori Okada
1
,
Takashi Kondo
1
1東北大学加齢医学研究所呼吸器外科学分野
1Department of Thoracic Surgery, Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University
pp.503-508
発行日 2012年5月15日
Published Date 2012/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101960
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はじめに
肺移植は,Toronto Lung Transplant Groupにより最初の長期生存例となる手術1)が行われた1983年以降,終末期肺疾患患者に対する有効な治療法と認識されるようになり,1990年代に世界各国へ急速に普及した.今日では欧米を中心に年間3,000例を超す肺移植手術が行われており,累計症例数は38,000例を超える2).わが国においても,1998年の最初の生体肺葉移植,2000年の最初の脳死肺移植以来,肺移植手術数は年々増加傾向にある.
本稿では,肺移植の世界とわが国における現状をそれぞれ記しながら,今後の課題と展望について解説する.
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