増刊号 呼吸機能検査 BASIC and PRACTICE
Part2 臨床に直結する検査の進め方
クロージングボリューム
宮澤 義
1
1自治医科大学附属病院臨床検査部
pp.1184-1192
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201389
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検査の概要
クロージングボリューム(closing volume:CV)検査は,末梢気道病変の検出に有用な検査です.末梢気道(細気管支レベル)の病変は気道壁や周囲組織の性状が障害されることによって起こり,換気不均等性が増大しガス交換障害をきたします.CVの増加は末梢気道の易虚脱性を示唆します.測定方法にはレジデントガス(resident gas)法とボーラス(bolus)法があり,わが国ではレジデントガス法が多く使用されています.この方法は単一呼吸法とも呼ばれ,肺内ガス分布とCVを同時に測定できる方法です.本稿ではCVおよび肺内ガス分布の理論と検査法について記載します.
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