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特集 心血管治療としての心臓リハビリテーション
わが国における心臓リハビリテーションの実態と普及促進の課題
Cardiac Rehabilitation in Japan:Prevalence and future plans for broad dissemination
上月 正博
1
Masahiro Kohzuki
1
1東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻機能医科学講座内部障害学分野
1Department of Internal Medicine and Rehabilitation Science, Tohoku University Graduate School of Medicine
pp.275-282
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101655
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はじめに
心臓リハビリテーション(以下,心臓リハビリ)は,多くの研究により有効性のエビデンスの構築や安全性の証明がなされ,適応疾患も拡大し,循環器疾患に対する「有効な治療」としての地位を確立した.心臓リハビリは,社会全体に経済的な恩恵を及ぼす可能性が高い診療技術である.しかし,わが国では冠動脈造影や再灌流療法などの治療を行うスタッフや病院規模に恵まれている施設でも,回復期心臓リハビリがあまり実施されていないことが明らかになっており,その普及促進が急務である.
本稿では,わが国における心臓リハビリの実施状況や診療報酬改定の歴史を概説し,今後のさらなる普及促進に何が必要なのかを考察する.
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