今月の主題 SLE—成因から治療まで
SLEの疫学
わが国のSLEの実態
大藤 真
1
1岡山大第3内科
pp.1910-1914
発行日 1975年12月10日
Published Date 1975/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206328
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はじめに
全身性エリテマトーデス(以下SLE)についての本邦におけるこれまでの実態調査は,いくつかの個々の研究機関によって限られた地域で行われているのみで,全国レベルでの患者数およびその実態は,これらの成績から推測されていたに過ぎない.
しかるに,昭和47年厚生省が本症を含む8疾患を特定疾患に指定し,結成された各研究班によって疫学,診断基準,病因,治療各部門にわけての研究が大規模に開始されたが,そのうち疫学調査に関しては方法論の都合上,8疾患疫学調査協議会として統合して全国悉皆調査が二次にわたって行われた.このようにして,はじめて本邦におけるSLEの実態がほぼ明らかにされたわけで,まことに画期的のことといわねばならない.
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