Japanese
English
特集 肺血栓・塞栓症—最近の動き
わが国の実態
Incidence of pulmonary thromboembolism in Japan
三重野 龍彦
1,2
,
北村 諭
1
Tatsuhiko Mieno
1,2
,
Satoshi Kitamura
1
1自治医科大学呼吸器内科
2公立昭和病院呼吸器科
1Division of Respiratory Disease, Department of Internal Medicine, Jichi Medical School
pp.923-927
発行日 1989年9月15日
Published Date 1989/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205533
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肺血栓塞栓症(以下PEと略す)は欧米諸国では極めて高頻度にみられる疾患である。Dalenら1)の試算によれば,米国では毎年20万人がPEにより死亡しているとされ,また米国の死因の第3位を占めるとする報告2)もある。これに対し,従来より本邦では欧米諸国に比較してPEの発生頻度は低いとされてきたが,近年本邦においても本症症例が増加傾向を示していることは,多くの臨床医の共通した印象であると思われる。我々は第27回日本胸部疾患学会総会の肺血枠塞栓症に関するシンポジウムにおいて,日本病理剖検輯報の集計結果に基づき本邦におけるPEの疫学的検討を行い報告したが3),ここではその後2年間の結果を追加して概説する。
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