今月の臨床 早産─ワンランク上の予防と管理
わが国における早産の実態
齋藤 滋
1
1富山大学産科婦人科
pp.1408-1413
発行日 2011年12月10日
Published Date 2011/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102850
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早産は種々の要因により引き起こされる症候群であり,特に在胎32週未満の早産児は長期間のNICU入院が必要となり,また周産期死亡率や,種々の合併症の罹病率も高率となる.その一方で,母体合併症の臨床症状の悪化や,胎児well beingが障害された際,死産になる前に人工的に早産させるケースも増加してきている.われわれ,産婦人科医に与えられた命題は,自然早産を減少させること,在胎32週未満の早産を減少させること,胎児が死産になる前に適切な時期に児を娩出させることであろう.本稿では,わが国における早産の実態と,種々の早産防止対策の成果を統計学的なデータから考察したい.
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